深掘り*タカラヅカ

男役イメージの研究で修士号を取得した筆者が、宝塚をあれこれマニアックに深掘りします。イラストや創作も。

月城・海乃で「ジャポニスム」テーマ【レヴュー創作】☆絵追加

*この記事には、「〇〇さんでこんなレヴューが見たい!」という私の創作を載せています。

またこのシリーズには、実際の生徒さんのお名前が登場します。

中には卒業した生徒さんや、トップにはなっていないけれど主演に据えている生徒さん、組んでいない主演コンビ、組替え前の組に出ている生徒さんなども登場しています。

そういったものが苦手な方は閲覧をお控えいただきますよう、よろしくお願い申し上げます<m(__)m>

 

 

シリーズ第5弾は月城かなとさん・海乃美月さん主演の月組で、ジャポニスムをテーマにレヴューを考えました🌙

 

 

ジャポニスムとは、19世紀後半のヨーロッパにおける日本趣味のこと。

万博などを通じて紹介された日本美術は、当時の芸術家に多大な影響を与えました。

 

ja.wikipedia.org

 

そんな和洋折衷なアート世界をタカラヅカ・レヴューに落とし込んだら、とても面白いのではないかなと考えました。

 

また、雪組育ちで和物が似合う月城さんだからこそ、できるレヴューのテーマなのではないかと思っています。

 

そして、『THE LAST PARTY』でキモノ風のガウンをさらりと着こなす姿がとても素敵だったのと、月城さんとの麗しい並びをもう一度見たいと思い、相手役には海乃さんを選びました。

 

 

タイトルは

レヴュー・ジャポネスク『和洋美麗逢』

といたしました。(歌舞伎の題名みたいにしたかった…)

 

読み方は「わようのび うるわしのめぐりあい」です。

日本の美と西洋の美がめぐり逢い、綺麗なものが生み出されたというニュアンスを表現したいところです。

 

 

開演前には、劇中でモチーフとして扱う美術品を、サロン方式で飾りたいです。

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周りの装飾は、アール・ヌーヴォー風で。

 

 

 

それでは、各シーンはこんな感じ!というのに移ります。

※以下、○○の《△△》というのは、「○○という芸術家の《△△》という作品」ということを表しています。

 

 

第一景 プロローグ

日本物レヴューと同じく、チョンパで始まります。

セットはホイッスラーの《ピーコック・ルーム》を模したもので。

 

www.musey.net

 

そして、そこに飾られているのが同じくホイッスラーの《陶磁の国の姫君》です。

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ホイッスラー《陶磁の国の姫君》


この「陶磁の国の」というのがとても素敵なので、主演コンビの役名は「陶磁の国の皇子」「陶磁の国の姫君」で行きたいところです。

 

さて、この絵画においてもそうですが、このシーンでは日本人ではなく19世紀の西洋人が着物を着ているという設定にしたいなと。

なので、お衣装も着物をきっちり着ているというよりかは、普段の服に着物をさらりと羽織ったようなものにしたいです。

 

 

みな扇を持って舞い、はるか東からやってきた美しいものをほめたたえます。

 

 

第二景 ラ・ポルト・シノワーズにて

1862年、パリ一番のおしゃれな商店街であるリヴォリ通りに、浮世絵を含むいろいろな日本製品を売るラ・ポルト・シノワーズというお店が開店しました。

 

そこでは浮世絵などを手に取り、紳士(月城さん)や淑女(海乃さん)たちが、初めて見た表現に驚きを隠せない様子でいます。

 

店内の雰囲気は、以下のような感じで。

 

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ジェームス・ティソ《日本の品々を眺める娘たち》

 

 

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ジェームズ・ティソ《日本の品々を眺める娘たち》

 

 

第三景 ラ・ジャポネーズ

このシーンでは、クロード・モネの《ラ・ジャポネーズ》を取り上げます。

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クロード・モネ《ラ・ジャポネーズ》

 

最初は第二景とつながっており、暁さん演じるモネが浮世絵を手にし、店から出てきます。

 モネは浮世絵のコレクターとしても有名でした。

また、噂によると暁さんはとても絵がお上手とのことなので、この役もぴったりくるのではないかなと思います。

 

 

家に帰ると彼は、早速日本趣味を取り入れた絵画制作に取り掛かります。

モデルは妻のカミーユ。キュートな笑顔がステキな結愛さんに演じて頂きたいです!

 

「愛する君のほかに、サムライやうちわも描こう」と暁さんが歌います。

打掛に刺繍されているサムライは鳳月さんに演じて頂き、刀を使った舞いを披露して頂きましょう。

(実物よりめちゃくちゃかっこいいビジュアルにしたいです…)

 

また、『白鷺の城』のラストのシーンに登場したような、頭に手ぬぐいを巻いてたすきがけをして、裾を端折ったお衣装の人たちが、うちわを持って踊ります。

途中にはラインダンスも。

 

それが終わると、ドレスから赤い打掛に着替えた結愛さんが、暁さんに手を引かれて登場します。

最後は全員が銀橋に勢ぞろいし、結愛さんは絵画と同じ見返りのポーズをとります。

 

 

今は無き名古屋ボストン美術館で、この打掛を再現したものが展示されていたのですが、すごく豪華で圧巻だったなぁ…

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第四景 アール・ヌーヴォー

中詰めのこのシーンでは、アール・ヌーヴォーの芸術家であるミュシャの作品を扱います。

ja.wikipedia.org

 

 

彼の作品における立体感のなさや、はっきりとした輪郭線に、浮世絵の影響が指摘されています。

 

 

お衣装は、男役さんはシンプルな黒燕尾で。

娘役さんは、ミュシャが好んで描いた華やかで優美な女性のようなスタイルで✨

 

海乃さんには、椿姫を演じるサラ・ベルナールの姿で登場していただきたいです!!!

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アルフォンス・ミュシャ《『椿姫』のためのポスター》

 

また、役柄にちなんで宝塚の名曲である「白い花がほほえむ」を歌っていただきましょう。

 

白い花がほほえむ

白い花がほほえむ

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第五景 ジヴェルニー,睡蓮

この場面では、第三景と同じくモネの作品を扱います。

 

まず、少女たち(天紫さん・白河さん)が乗った舟が登場します。

イメージはこちらです。

 

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クロード・モネ《舟遊び》

舟の全体ではなく先端だけを描いているという構図に、浮世絵からの影響が見られます。

 

 

同じような構図の浮世絵の例:

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歌川豊国《江戸自慢三十六興 両こく花火》

 

また、曲はドビュッシーの「亜麻色の髪の乙女」を使います。

亜麻色の髪の乙女

亜麻色の髪の乙女

  • パトリック・ガロワ(フルート)、フィリップ・ブライト指揮、フランス室内合奏団
  • クラシック
  • ¥255
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盆が回り舟も回って、川は流れ、やがて池につながります。

そこはモネが日本の太鼓橋を架け、睡蓮を育てたジヴェルニーの庭園の池。

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クロード・モネ《太鼓橋》

 

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クロード・モネ《睡蓮》

 

橋をバックに、睡蓮の精のバレエが踊られます。

海乃さん・暁さんを中心に、ダンサーさんを揃えたいです。

 

曲はラヴェルの《鏡》「洋上の小舟」からの、「水の戯れ」で。

 

鏡 : 洋上の小舟

鏡 : 洋上の小舟

  • エル=バシャ
  • クラシック
  • ¥204
  • provided courtesy of iTunes

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水の戯れ

水の戯れ

  • 永野英樹
  • クラシック
  • ¥255
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第六景 生命の樹

この場面では、クリムトの《生命の樹》を取り上げます。

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グスタフ・クリムト生命の樹

 

彼の作品の装飾的な表現には、日本の琳派の影響があるとされています。

 

琳派の作品の例:

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尾形光琳紅白梅図屏風

 

 

まず、鳳月さんの銀橋ソロから始まります。

それが終わると幕が開き、座禅を組んだ月城さんがカッと目を開いて、流れが始まります。

全体的に金色を中心にして、男役さんは袴スタイル・娘役さんは着物スタイル。

 

命を感じさせる、地に足の着いた感じの力強い総踊りです。

音楽も和楽器を使い、力強い横笛で主旋律が奏でられます。

 

 

第七景 フィナーレ

 フィナーレは、3つの楽章からなるドビュッシー交響詩「海」を選曲しました。

 

ドビュッシー: 交響詩 「海」 - 海上の夜明けから正午まで

ドビュッシー: 交響詩 「海」 - 海上の夜明けから正午まで

  • Belgian Radio and Television Philharmonic Orchestra & Alexander Rahbari
  • クラシック
  • ¥153
  • provided courtesy of iTunes

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ドビュッシー: 交響詩「海」 3つの交響的スケッチ - 波の戯れ

ドビュッシー: 交響詩「海」 3つの交響的スケッチ - 波の戯れ

  • 準・メルクル(指揮)/フランス国立リヨン管弦楽団
  • クラシック
  • ¥153
  • provided courtesy of iTunes

music.apple.com

ドビュッシー:交響詩《海》 ~風と海との対話

ドビュッシー:交響詩《海》 ~風と海との対話

  • provided courtesy of iTunes

music.apple.com

 

 

なぜかというと、この曲のスコアの表紙には、ある有名な浮世絵の模写が描かれているからなんです…!

 

 その表紙というのが、こちら。

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そうです、波がざっぱーんとしているアレです!

 

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葛飾北斎《神奈川沖浪裏》

 

というわけで、このシーンのお衣装は深いブルーの変わり燕尾とドレスでいきましょう。

 

 

また、フィナーレの形は『カルーセル輪舞曲』のそれと同じように、男役・娘役が入り混じったものにしたいなと思っております。

 

 

最初に、娘役さんたちが羽根扇を使って大階段上に波を作ります。

そして波が割れると中から月城さんが登場。

 

その後男役・娘役が入り混じった群舞となり、最後に主演コンビのデュエットダンスで締めます。

 

 

 

第八景 パレード

エトワールは、麗さんにお願いしたいです!

またあの鈴を転がすような歌声を、エトワールでじっくり堪能したいですね。

 

 

シャンシャンは、クジャクの羽根が先端に付いた扇子で。

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宝塚×西洋美術は、なかなか親和性が高いのではないかと思っております。

他の時代や様式をテーマにした作品も、ぜひぜひ見てみたいところです!!

 

 

☆21.3.1 イラストを追加しました🌊

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